コンサルタント紹介

「約束を守ること」と「約束をしにいくこと」

先日ある大手エージェントのマネジャーと話しているときに、
「部下へのクレームと担当変更要望がめちゃくちゃ多い、景況が悪くて推薦が出せないうえに、対応が悪い。それは採用レベルが下がったせいだ。」
といったようなニュアンスのお話がありました。

まず最初に「いやいやあなたが悪いでしょ(笑)」と思ったことは内緒ですが、そういえば得意領域だったな!と思いだしたので、ちょろっと書いてみようと思います。

いきなりの自慢ですが、私は前職時代からずっと、サービス品質での大きなクレームを受けたことや担当変更を要望されたことはありませんでした。
ここには強い拘りを持っていたことも事実ですが、特段私が優秀だったというわけではなく、
できた理由は入社時に叩き込まれた「エージェントバリュー」と言われる、今で言うところのクレドに忠実に仕事をしてきたからだと思います。


・顧客を大切にする
・コミュニケーションを繋ぐ
・可能性を紡ぐ
・機会を捉え、自ら動く
・みんなに貢献する
・約束を守る



エージェントビジネスをする上で、このどれが欠けても仲介人としては失格だと思います。
そのぐらい大事な6つの要素だと思っています。

その中でもこと今も昔も私が一番大事にしていることは「約束を守る」ということでした。
社内外からの依頼事項、やらなければならないことを必ず守るというシンプルなことです。

それと同時に顧客と対峙する上ではもう一つ大事にしていたことがありました。
それは「約束をあえてしにいくこと」です。

当時の前職の一般的な顧客構成イメージはこのような形でした。(今は違うと思います)
1年目 年間採用5名以下の会社or新規開拓or休眠顧客
2年目~3年目 年間採用20名以上の会社数社+上記
4年目以降 年間採用20名以上の会社のみ

このような形になるとどうなるかというと、年々自身の業務ウエイトはより多く採用する注力企業に偏って行きます。
その中で採用数は少ないものの、本当にいいビジネスを行っている、若手時代からお付き合い頂いていたお客様がどんどん疎遠になっていきます。

私は元来怠惰な性格なので、間違いなくこのような形になっていくのは目に見えていましたが、
それでも担当した全てのお客様に少なくとも「標準以上の満足」を感じて頂きたいと考えていましたし、
当然企業戦略上での担当変更はあるわけですが、その時もお客様と友好な状態で後任にバトンタッチするのが筋だと思っていました。

そこで私が行っていたのが、「約束をあえてしにいくこと」でした。
コミットメントを自身でしにいくことは勇気がいることなんですが、どんなに採用数が少なかろうが、案件が難しかろうが、
2週間に一度以上は必ず電話か直接連絡を取るよう、スケジューラでタスク管理をし、頂いている案件に対して、
「自身がいつまでに何をするか」、その上でその時にまだ採用ができなかった場合はどうするか?を必ずお客様に約束しにいっていました。
すると「約束は守らなければならないもの」ですので、必ずやりきれるという具合です。

ちなみにその工数を危惧する人もいるのですが、その時の打ち手も数パターンだったりするので、意外と資料作成の手間はかからなかったりします(笑)
それを何度も何度もやっていました。

不思議と約束をすることをタスク化することによって、進捗が400件ある時代も、全国を飛び回っている時代も、全てのお客様とのリレーションを一定に保つことができました。

少なくとも、「難しい案件貰う→推薦出せない→気まずい→放置→益々気まずい→放置→クレームor担当変更」の負のループは避けられていました。
その後、不動産業界に転職するわけですが、やっぱりハイパフォーマーは上記が当たり前にできていることが多いなぁと感じます。(特に売却媒介案件)

ドアナログな事業を開始したからこそ、改めて自戒の念も込めて、本業も、人材紹介業も「エージェントバリュー」を大事にしていかないといけないなーと感じてます。

あまりしまりのない文章になってしまいましたが、今日はこの辺で!